JOSHIBI・AP

Graduate & Degree Show 2020
2020年度 女子美術大学
アート・デザイン表現学科 アートプロデュース表現領域
卒業制作・修了研究展

GRADUATION WORKS学部4年生卒業研究・制作作品

写真展「自然人」

川合 琴子Kotoko Kawai
女子美術大学美術館奨励賞

展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル
展示の記録(写真、映像)|43ページ|デジタル

北海道、オホーツク。豊かな自然と人の営みが共存するこの土地に、時代の変化とともに在りながら自然と人を愛し、「自然人」を自称する一人の人間が暮らしていた。その人の名は塩川義幸、私の祖父である。彼は私の親代わりの存在でもあった。彼は趣味として、身近にあった厳しくも美しい自然や移りゆく町の風景を写真に記録していた。そして、彼と同様に自然を愛する人々が心を落ち着け思い出を語り合えるようにと、知床にペンション兼喫茶を開いた。私は、彼が残した物や場所の影響を強く受け、今日の自分に至っている。故郷を離れ芸術や自己表現について学ぶことは、私にとって徹底的に自分や自分 が生きてきた環境について向き合うことでもあった。その一旦の集大成として、 自己を形成する上で多大な影響を与えてくれた祖父と向き合い、彼が持っていた 想いを多少なりとも継ぐべく、地元の人々(や、そこを知る人々)がオホーツク の風景と想い出を共有できるよう、彼が遺した写真による写真展を企画・開催した。会場は彼が開いたペンション。2020年12月に開催し、感染対策に留意しながらも想定より多くの人々に足を運んでもらうことが出来た。この先の見えない不安 な日々の中で、足を運んでくれた方々のひとときの心温まる時間となったことを 願う。

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